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たんぽぽ日和

介護者は大変だが、守られている!!

見事な紫陽花でしょう!

鶴見川の河川敷で見つけました。

写真を撮っていたら、自転車ですれ違った女の人も戻ってきて、写真を撮り始めました。(o^^o)

「私も行きがけ撮りたいと思っていたの。良かった、気がついて」

良かったですね、ご同輩。

 

治療室に来られるKさんは、60代の男性ですが、奥さんがアルツハイマーで、介護者でもあります。

本当に介護に疲れていて、悩みを話しながら治療されています。

「ここに来ることが、今の唯一の癒しです。」と言われ、びわ温灸を受け、鼾をかいて眠られます。慢性の睡眠不足です。

 

今まで幸せだった夫婦の生活が、だんだん壊れていくのです。

奥さんは、様々な事を忘れていき、不安になったり、混乱したり、生きる気力を失っていきます。

表情が無くなり、話すこともできなくなり、衣服の着脱も難しくなっていくのです。

夫であるKさんは、はじめは自身も混乱したり、この現実を受け入れられられず、ただただ振り回されて疲れ果てていました。

 

でも、最近は、少しずつ受け入れることができるようになったように思います。

「どんなに認知症が進んでも、人間の核の部分は無くならない。

毎日、どんどんリセットするみたいに、あらゆる記憶が失われているのです。本人は、どれほど不安で怖いことでしょう。

ご主人が、大丈夫だよ、僕がいるよ、といつも話しかけてください。

そして、信頼できる人なんだ、と奥さんに思わせてください。

決して子ども扱いしたり、忘れたからといって、説得や説明をしないでで無理じいはしないでください。」

 

 

20年前に、特養の重度痴呆棟(当時はそう呼んでいました)で働いていたたんぽぽさんは、そこで学んできたことを伝えます。

そこで生活していた人たちは、決して痴呆老人、とひとくくりにできる方たちではなく、それまでのそれぞれの人生を背負ってきていて、忘れるという脳の病気で預けられているけれど、皆んな一人ひとり人格をもっているのだ、と思ったことも伝えます。

「もし、アルツハイマーになったのが、奥さんでなく自分だったら、と考えてみてください。私も、癌になったのが私だったら、と考えた時、正直、ああ私でなくて良かった、と思いました。

癌になったのは夫の運命。私はこの人を全力疾走でサポートしよう、と本当に思いました。

奥さんがアルツハイマーになったことは、かわいそうだけれど、奥さんの運命なのです。

Kさんは、介護者で良かった、と自覚して、全力で奥さんをサポートして下さい。

介護者って、実は不思議な力で守られているのです。

介護者は、誰かが守ってくれています。

だから、後で後悔することなく、精一杯介護しましょうよ。」

 

介護者は守られている。

私は、色々な介護者をみながら、そう確信しています。