横浜市 港北区 鶴見区 在宅 訪問マッサージ・リハビリ・びわ温灸はたんぽぽマッサージ治療室

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たんぽぽ日和

2018年9月

9月のおわりは台風

台風が近づいてきています。

でも明日は日曜日。仕事がないので、気持ち的に穏やかです。(o^^o)

 

さて、入院していたAさんが退院してきたり、調子が悪くてキャンセル続きだったIさんがようやく治療を再開したり、何とか患者さんの足並みが揃ってきて嬉しいこの頃です。

そして雨降りが続いて、温泉が恋しいこの頃。

 

治療室に来てくださるKさんの話です。

Kさんは私と同じ年。ヘルパーの仕事をしています。

今はご主人と二人暮しですが、毎晩、必ず出かけて行くところがあるそうです。

そこは近所の銭湯。

10時頃、4人の銭湯仲間が集まります。

「いつのまにか仲間ができちゃって、もう楽しくって楽しくって。1時間以上話して、お開き。

また明日ね、って帰るのよ」

 

この話を聞くと、私まで心がほっこりします。いいなあ、いいなあ。私も手ぬぐい持って参加したいなあ。(o^^o)

 

今住んでいる所にも温泉があるのですが、私の母の故郷は長野の別所温泉という所で、町には石湯という町民だけの温泉がありました。

そこに行くと、私は「えいこちゃん(母)の娘」となって、仲間入りができました。

夏休みだけの町民でしたが、まだ明るい夕方の、笑い声や湯桶の響きの聞こえる楽しいひと時を覚えています。

 

もう二度とあの仲間入りは出来ないけど、Kさんの話を聞くと、ふと懐かしい石湯の光景を思い出しましたね。♨️

モネ展に行って来ました!

ぬぬ昨日、高校時代の友達と横浜美術館のモネ展に行って来ました。

 

さすが日本人の好きなモネだけあって、美術館は大盛況。来週で終了になるモネの展覧会を満喫しました。

でも、モネの作品は思いの外少なく、ほかの画家の作品でかさ増ししている感はありましたね。^_^;

 

ともあれ、友人たちとその後、ホテルのバイキングで大いに食べ、大いに語って秋の午後を堪能しました。

 

朝一番で一件だけ伺った94歳のYさんに、これからモネ展に行くことを話したら、

「いいわねえ、歳をとると、女学校の友達も一人もいなくなるし、そもそもお友達がめっきりいなくなるの。そういうお友達、大切になさってね」

たしかにそうだなあ。

ランチでこの話をすると、それまで親の介護の話をしていた友達もしみじみ、

「いつまでも健康でいたいね」

 

帰りがけ、私がテレビのプレバトにハマっている話をすると、

「私、妹と俳句を送りあいっこしてるの。みんなもやってみない?」

と提案があって、やろうやろう、ということに。早速夜ラインが来まして、

 

古き友   横浜の街   秋暑し

ふと見れば  やっぱりそうだ  古希手前

良い子らの  健やかに集う  秋一日

過ぎ去れば  暑さは何処へ  桔梗濃く

良き友と  訪ふ モネの庭  桔梗咲く

 

まあ始めてひねるので・・^_^;

 

 

Sさんとの日々

今日は雨の日曜日。☂️

一日のんびり過ごす予定です。(o^^o)

 

さて、写真は、弟の出版社で出したばかりの本です。

実は、私の持ち込みで、著者は同人誌のお仲間の妹さん。神戸るみ子さんは画家で、絵の先生をしていました。

昭和30年代の、故郷宮崎で過ごした子ども時代を可愛い絵とエッセイで綴った絵本です。

弟は、この本を、認知症などのお年寄りのための回想法に使えるように、と出版しました。

私も校正の手伝いをしましたが、作者がイキイキとこの本の中で体験して駆け回る姿に共感して、何回も笑ったものです。

書店で見つけたら、是非手にとって見てくださいね。買ってくださったら嬉しいです。

 

さて、今朝新聞の俳壇歌壇を見ていて、ふと以前患者だったSさんのことを思い出しました。

「うたをよむ」欄に、「棺一基」とあったからです。この本は句集で、作者は大道寺将司。1970年代の連続企業爆破事件で確定死刑囚になり、40年間を獄中で過ごし、病死した人物です。彼の犯した罪についてはともかく、彼の残した俳句は素晴らしく、その句の全ては獄中で作られたものです。

Hさんは、大の競馬のギャンブラーで、家族も失うほどのめり込み、馬券場で脳梗塞で倒れた人でした。^_^;

本当に我儘でめんどくさい、やりにくい人物で、ヘルパーさんたちには嫌われていましたが、実は彼は森羅万象が好きで、映画、読書と、私と話が合い、随分頼まれて本を買ってあげたものです。

ある日メールが来て、「棺一基」という句集を買って欲しい、というので、書店で取り寄せて持って行きました。私は初めて大道寺将司という人を知り、その句を詠みました。

 

一身に木の芽の声を聞きをりぬ

残る日に縋り鳴きたる油蝉

棺一基四顧茫々と霞けり

 

「すごいよな、全部牢獄の中で詠んだんだ。世界があるよな。俺と同じなのにな」

6畳一間で寝起きして、身体がままならない身を嘆く日々を送っているSさんが、しみじみ言いました。

 

「Sさん、元気なら何をしていた?」

と聞いたら、即答、

「もちろん競馬場行ってるさ」

「・・・」