ああロシア!
「お母さん、雲すごい!」
朝家を出る娘が叫んだので、急いで空を見ると、この鱗雲!
しばらく佇んで眺めました。
それから、この空はロシアに続いてるのか、とふと思いました。
昨夜一冊の本を読了したからでしょう。
「間諜二葉亭四迷」西木正明著。
明治の文豪である二葉亭四迷が、じつはスパイとしてロシアで暗躍していた、という史実に基づいた壮大な話です。
ロシア語に堪能な四迷が日本陸軍の司令を受けてロシアに渡り、日本の小説家でありアイヌ語の研究者として、ロシアで仕事をする日本人やロシア人、ポーランド人たちと交流して、ロシアの実情を報告するのです。
日清戦争、日露戦争、そしてロシア革命へと大きく繋がる歴史の陰に、思いもかけなかった明治の小説家が関わっていたことは。おそらく史実であり、二葉亭四迷も最初は戸惑いながらも、いつの間にか巻き込まれていた、というのが本当のところなのでしょう。
西木正明氏も、本当によく調べていて、登場する様々な人物像を生き生きと描いています。久しぶりにワクワクしながら一気に読んでしまいました。五年以上前の司馬遼太郎「坂の上の雲」を読んだときの興奮が蘇りました。
「アナスタシア」のシリーズも、ロシアのタイガというツンドラ地帯に近い所に住む、神の叡智をもつ美しいアナスタシアの話です。
大好きな加藤登紀子もロシアに生まれ、ロシアの歌を歌っています。
わが師の小林健氏も、日本人とユダヤ系ロシア人とのハーフです。
寒いことは苦手で、おそらくあの極寒の国に行くことはないでしょうが、私を惹きつけてやまないロシアに思いを馳せるたんぽぽさんなのでした。(^^)