春せつないお別れの季節
春はお別れの季節ですね。
可愛い袴姿の女子大生や、幼稚園、小学、中学、高校を卒業する生徒たちに出会います。
同じマンションを引っ越しする人(知らない人だけど)を見ると、なんとはなしに寂しくなります。
私にもこの3月、お別れがありました。
患者のSさん。大好きで素敵な女性でしたが、最後の施術が終わってから2週間目に「昏睡状態に入りました」と、ご主人から電話を頂きました。
数日前、夜の1時半に電話があり「間違えました。ごめんなさい」と、かすれたSさんの声。それなのに、私は寝ぼけて、「どうしたの?大丈夫?転んじゃった?」と言うと、「大丈夫です。転んでないです」とSさん。苦しかったと思います。寝ているご主人を起こす電話に私が出てしまったようです。「またね」と電話を切ったけど、Sさんはお別れを下さったのかもしれません。
ふたりで(Sさんと私)病気を治す気まんまんで、あれこれ民間療法を試してみました。仕事(大学の先生)に戻りたくて、懸命に頑張られました。大好きなご主人が送り迎えしてくださって、施術の間楽しいお喋りをたくさんしましたね。西洋医学ではない治療をしたい、という本人の強い希望をご主人も尊重されて、本当に本当に頑張られました。( ; ; )
せつないです。
そして、ふたつ目のお別れ。
97歳の患者Tさん。急死でした。1週間前に3回目のワクチンを打ったばかり。
東京荻窪生まれで、活発で負けず嫌いのTさんは、着付け、お花、組紐、フラダンスとどれも教室を持って先生をされていました。一昨年までフラの教室に通っていて、コロナで中断していましたが、「ねえ、この年で何か始められる趣味ってないかしら?」と聞かれてびっくりしました。なんて意欲的!😲
97歳ですから、大往生には違いありませんが、まだまだ生きる気まんまんでしたから、どうしても寿命だと諦めきれないものが残ります。
毎年、お庭のドクダミの葉をたくさん頂いて、今年もドクダミ茶を作る予定だったのに。
「先生、今日ちょっと調子が悪いのよ。お休みしたいから、木曜日にいらしてね」
とてもはっきりした声で、月曜日の朝にキャンセルの電話。
「はいはい、大丈夫ですか?無理しないでね。どうかお大事に。」
Tさんは、その日に逝かれました。
せつないです。
仕方のない事、ですよね。夫が亡くなった時も、これが運命なんだ。仕方のない事なんだ、と自分に言い聞かせました。だって2度と戻ってこないじゃないですか。( ; ; )
そして悲しみの中子どもにごはんを作り、葬儀の手続きをしました。する事はいっぱいありました。しなければならない事が私を支えてくれました。
Sさん、 Tさん、さようなら。そしてありがとうございました!
またいつかお逢いしましょうね!(^O^)