七月引き返せぬ道に立つ
しあわせを剥く白桃の夜の雨
さやさやと路地を塞ぎて笹通る
七月になりました。
保育園の先生でしょうか、二人ががりで大きな笹を運んでいきました。
ああ、七夕だなあ、今年は私も願い事を書かないとなあ、なんて思いながら通り過ぎました。
六月の光揺れベニシアさん逝く
「猫のしっぽ蛙の手」という番組があって、私は京都の古民家に住むベニシアさんが大好きでした。庭にたくさんの花やハーブを植えて、イギリスから来日してから日本の文化の素晴らしさを発信してきた女性です。
シングルマザーとして4人の子供を育て、多くの日本人と交流し(もちろん他の国の方とも)、年下のカメラマンと再婚、病いをえて亡くなるまで、その72歳の人生を燃やし尽くして生きてきたベニシアさん。同じ歳でした。
梅雨晴れ間旅のできない友のゐて
日曜日、詩の同人の懇親会がありました。3年半ぶりです。コロナ禍で同人7人の詩集(1冊は小説)が出され、この日はそのお祝いも兼ねての集まりでした。
帰り、仲良しの同人のHさんと話しながら、そうか、この人は家以外で寝ることのできない人だった、ということを思い出しました。当然旅は一度もしたことがありません。そういう生き方もあるんだなあ、と美人で気功を教えている彼女をしみじみと見ました。
夏至の朝もう引き返せない道に立つ
夏至、ですから、6月22日のことですが、私の一大決心する出来事がありました。
私はマッサージし師であり、民間療法で難病や癌の方の治療のお手伝いをしていることもあり、免疫をあげる様々な草たち、ビワの葉やマコモやひまし油などを使った治療法を人に伝えたり、自分でも実行しています。
ここ数十年、西洋医学とは関わる事なく生きてきました。薬も限られたサプリ以外は飲んだことはありません。まあ、頑固にやってきました。
ところが、10年近く前に股関節を痛めてしまい、整体や鍼灸など現在も治療中なのですが、いよいよ身体の歪みがひどくなってきました。変形性股関節症というやつです。
家に来ていただいている理学療法士であり鍼灸師のSさんや娘の強い勧めで、ようやく重い腰を上げて、整形外科でレントゲンを撮りました。
このままいくと、仕事ができなくなるかもしれない、と言われ、覚悟を決めました。
私は、股関節の人工関節手術を受けることにしました。来週、執刀医の診察を受けにいきます。
いざ、たんぽぽさん、出陣です。