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たんぽぽ日和

水無月みな好き

日傘さしひとりの世界持ち歩く 中村康子

美しき蛍のために闇はあり 林白風

 

私は「朝日俳壇」の愛読者です。30年ほどでしょうか。その間、気に入った句を書き写していますが、ずっと好きだったご夫婦の俳人が鬼籍に入ったり、子どもだった俳人が成長して恋をして、地方に転居したりする過程を追ったり、オランダの俳人(日本人)が老齢になっても投稿し続けていたり、と愛読者なりの楽しみがあります。私も時々投稿していますが、人生で一回は掲載されたい!(o^^o)

 

梅雨入りして、紫陽花の季節になりました。

8月あたまの転居が近づいて、転居先の実家に週2回行っています。

昨日は庭の手入れをしました。庭木や地面を這い回っているツタ植物を、親の仇のように切っては引き抜く。ずるずると引っ張ると、面白いように我が家に絡みついていたものたちが剥がされて、庭木がだんだん肩の荷を下ろしていくのがわかります。やれやれ重かった、と木々たちが言い、地面は嬉しそう。

 

この家に16歳から25歳で結婚するまで住んでいました。父の母は亡くなるまで、母の母も住んでいた事があります。

色々な思い出が浮かんでは消え、賑やかだった家に、今度は弟と住むこととなる不思議。

師走は大掃除、大晦日は一家で作ったお節、一家は当たり前のように我が家の年中行事をとり行っていました。

仕事をし始めて、飲み会で遅くなって終電で帰った時、玄関に父が裸足で仁王立ちしていたこともあったなあ。

楽しい思い出、辛い思い出、苦しい思い出・・。そんな思い出のたくさん詰まった我が家を、もしかすると終の住処にするかもしれないのです。

ありがとう、そしてごめんなさい、感謝しながら転居の準備をしています。

 

若葉雨フジコのショパン聴く朝(あした)

夏の夜若き日紅テント見しことも